このホームページは自然と花を主体に作られ、そして宇宙へと夢が広がっています。しかし私達の生命溢れる豊かな星地球を想う時、水なくして、緑なくして、花なくして全世界の人々の愛は育まれなかったでしょう、また古代より人々はお互いに憎しみあったり、愛し合ったり、嫉妬したりと同じ過ちをいくども繰り返しています、ここに登場するギリシャの神々は、天地を創造した神でもなく、エジプトの神々のように巨大不動の神でもない、怒り、争い、愛し、嫉妬し実に人間より人間らしい神である、そして人を愛した、地球を愛した、自然を愛した古代ギリシャの人々の語り継がれた物語です。

 アネモネ   キンセンカ   クロッカス   ケ  シ  サフラン  アザミ 
パンジー ザクロ チューリップ バ  ラ  ナルキッスス  ユ  リ
カンパニュラ セージ ノコギリソウ ジギタリス スミレ ヒアシンス
ヒナギク ヒマワリ マ ツ ラ ン    

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アネモネ(花言葉:消えた希望・悲哀・待望)

ギリシャの人々は、草木の枯れる秋にはアドニスの死を悲しみ、花が咲きそよ風が吹く春になると、アドニスが生き返ったと喜びます。
アッシリア王テイアースの娘ミュラー(スミュルナ)が父王を愛し、その結果生まれたのがアドニスです。この不幸な出生のアドニスの養育を愛の女神アフロディテーは密かにペルセホネ(
母なる神・豊穣の女神デメテルの娘で冥界の神ハデスの妻)に頼みました。
そしてアドニスは美しく成長した青年になったようです、こうなるとペルセホネもアフロディテーもアドニスを愛するようになり、そこでゼウスは春から夏はアフロディテー、秋から冬はペルセホネと暮らすよう決めたのですが、ある時アフロディテーは秋が来ても冬が来てもアドニスをペルセホネに返しませんでした。
怒ったペルセホネはアフロディテーの愛人軍神アレスにこの事を密告したのです、これを知ったアレスは獰猛な猪に変身し、アドニスを襲ったのです、この時アドニスが流した血からアネモネが生まれ、死を悲しみアフロディテーが流した紅涙が白バラを赤く染めたとも言われています。
この時のアネモネはアドニス(同じキンポーゲ科フクジュソウの仲間)と言われることもあるようです。アドニスの花言葉(極限の愛・悲しい思い出)
このペルセホネ(プロセルピナ)とデメテル(ケレス)には母と娘の悲しくも美しい神話が伝えられています、地球の美しい四季の移り変わりをペルセホネの地下と地上を行き来する悲しい神話で伝えているのです。
雪が解け、花が咲き、初夏の優しいそよ風が吹く頃ペルセホネはニュッサの野で花を摘むのです。


キンセンカ(花言葉:悲しみ)

シシリア島に住むクリムノンという、太陽神アポロンを大変崇拝している少年がいました。アポロンが日輪の馬車に乗り大空を駆けてる昼はとても幸せな気持ちでいられます、日が沈み夜になるとアポロンの姿は無く、とても悲しい気持ちになっていました。こんなクリムノンの毎日をアポロンもいつしか知ることとなり、愛情が芽生えたのです。
こうしてクリムノンもアポロンも幸せな日々を過ごしていました、面白く無いのは嫉妬深い雲の神です、一計を案じた雲の神は8日間も雲で覆いアポロンを雲の中に閉じ込めました、クリムノンにとって耐え難い8日間だったのです、9日目にアポロンが姿を現した時には、クリムノンはアポロンを待ち焦がれ、悲しみに耐えかね死んでいたのです。このやせ衰えたクリムノンの姿をアポロンは、キンセンカの花に変え二人の愛のしるしにしたのです。
だから今でもキンセンカは太陽に向って咲くのだそうです。


クロッカス(花言葉:不幸な恋)

伝令神ヘルメスは、ある冬の晴れた日婚約者の美しいクローカスと、一面銀世界の上で、時間も経つのも忘れて遊んでいました、日が沈み風も出てきた頃、急いで帰り支度をします、まずクローカスをソリに乗せ、ヘルメスが乗ろうとした瞬間に突風が吹き、クローカスだけを乗せたソリが谷底めがけて滑り落ちて行きます、あわてて追いかけますが追いつけません、そのうち見失ってしまいました。
一生懸命探しました、探せど探せど雪ばかりです、疲れ果てたヘルメスの辿り着いた谷底にやっとクローカスを見つけることが出来ました、しかしそこにはバラバラのソリと白い雪を真っ赤な血で染めたクローカスだったのです、あらゆる手を尽してもクローカスを生き返らせる事はできませんでした。そして次の冬、諦めきれないヘルメスは愛しいクローカスの死んだ谷に行きました、なんとクローカスの流した血が、雪を真っ赤に染めたそこには、美しい花がたくさん咲いていました。ヘルメスはこの花に二人の愛の証としてクロッカスと名前をつけたのです。


ケシ(アイスランドポピー)(花言葉:忘却)

眠りの神ピュプノスの宮殿は、太陽神が一度も訪れたこともない、雲と霧に覆われ、冥界のレーテ川の水音だけが聞こえる、寂しいずっと山奥の大きな洞窟にあります。
ある日、この宮殿に虹の神イリスが訪れた時のことです、宮殿の廻りには、ケシの花が辺り一面に咲き乱れていました、眠りの神ピュプノスは花を摘み、汁を集めているのです。
地上に、夜が来るとこれを一面に撒き散らします、鳥も獣も人間も全ての生き物を眠らせてしまいます。眠りの神の廻りには、どれも同じ姿をした夢がたくさん集まって遊びまわっています。
夢は、神の命令で、人間の眠りの中に入り夢を観させているのです。ケシの花が眠りの花と言われるのはこんな神話があったのです。


サフラン(花言葉:陽気・喜び)

花の女神、クローリスが、秋も終ろうとする頃、湖畔で一人、春から夏へと色々な花を咲かせてきたことを思い起こしていました。
そこへ牧場のニンフが現れ羊たちが野原の草が枯れて悲しんでいると訴えました。クローリスはその熱心さに心を動かされ、秋の最後にサフランという花を咲かせました。と言うわけで、サフランは季節の最後に咲くと言われています。


パンジー(花言葉:もの思い・心の平和)

愛の神エロスが、地上に降りたった時のこと、野原を歩いていると、雑草の中に、ひときわ可憐な花を見つけました。名前も知らないが、優しい色をして、甘い匂いの清々しい花でした。エロスは、この花を気に入りエロスの面影を写すことにしました。
きっと、優しい心で、美しく、気高く咲いてこの世に希望を広げるようにと、そっとキスをしました。パンジーはエロスの面影を宿して優しく可憐に咲くのだと言われています。


ザクロ(花言葉:愚かしさ)

昔、ギリシャにシデーという娘がいました。

母親が亡くなると、実父から情交をせまられ、父親の魔の手から逃げたが、わが身をおぞましく想い、悲しみ、母親の墓前で自殺してしまいました。
神様はシデーを哀れに思い、彼女の魂をザクロに宿らせ、父親を鳶に変えました。
だからザクロの枝に鳶を止まらせないと言われています。(古いギリシャ語でザクロをシデーと呼んでいたそうです)


チューリップ(花言葉:思いやり)

明るく美しい娘が、アドリニ湾の浜辺で休んでいました。名前はチューリップ。
そこに、収穫の神ウェルトウヌスがやってきました。ウェルトウヌスはチューリップをすっかり気にいってしまい、追いかけ回しました。純心なチューリップは恐ろしくなり貞節の神アルテミスに助けを求めました。

もう少しでウェルトウヌスに捕まりそうになった時に、彼女はチューリップに変わってしまったということです。(チューリップは16世紀にヨーロッパに紹介された植物。ギリシャ神話にでてくるチューリップは、別の花だそうです。


バラ(花言葉:愛情・美・恋)

バラにまつわる神話はたくさんあります。

愛の女神アフロディテーは大神ゼウスの命令で鍛冶の神ヘパイストスと結婚しています、ヘパイストスはゼウスの妻ヘラがひとりで生んだ子で、足が不自由で神の中では一番醜かったと言われています、美の女神アフロディテーはいつしか夫のヘパイストスを拒み軍神アレスに恋をします、そしてその不倫な恋は我が子エロスの知るところとなったのです、夫に知れるのを恐れたアフロディテーは沈黙の神に頼みエロスの口を封じたのです。この時アフロディテーが沈黙の神にお礼で贈ったのが赤いバラだったのです。


ナルキッスス(すいせん)(花言葉:自己愛・自己主義)

豊穣の女神デメテルとゼウスとの間の娘ペルセホネは、シシリア島のニンフにあづけられていました、ニュッサの野でニンフ達と一緒に花を摘んで遊んでいました、バラ、スミレ、サフラン、ヒヤシンス、中でもナルキッススは見事な花を咲かせています。おもわず伸ばペルセホネはその美しさに魅せられ手をして摘んだ時、突然大地が割れ、冥界の神ハデスが現れ黒い神馬の馬車で連れていかれたのでこの時、ペルセホネが落した白いナルキッススが黄色に変わったのです。これが黄スイセンです。
こうしてペルセホネはハデスの妻になりますが、ここから我が娘を探す母のデメテルと地下でザクロの実を食べてしまったペルセホネの悲しい物語が始まるのです。


アザミ(花言葉:独立・権威)

シシリアの羊飼いダプニスは、伝令神ヘルメスとニンフとの間に生まれた愛らしい子供で、ニンフや神々からも大変愛されていました。ところが彼は傲慢で誰も愛する事ができませんでした、一度は女神アフロディテーの計らいでニンフのエケナイスを愛したのですが、もともと傲慢なダプニスは間もなくエケナイスを捨てたのです、女神アフロディテーはこんな彼を許しませんダプニスを盲目にしてしまいました。盲目にされたダプニスは我が身の不幸を嘆き悲しみアナポス河に見を投じたのです。そんなダプニスでもニンフや神々、獣や大地までも彼の死を悲しんだと言います。そして大地がダプニスの死を惜しんで贈ったのがアザミです、このアザミにとげがあるのは悲しみのしるしなそうです。


ユ  リ(花言葉:純潔・無垢)

ギリシャ神話に登場する最大の英雄ヘラクレスの誕生とユリの花の物語です。
御存知浮気者のゼウスは、王女アルクメーネの美貌に魅せられ、彼女の夫が旅で留守のある日、ゼウスはアルクメーネの夫に姿を変え近づきます、彼女は何も疑わず寝室に入れたのです。ゼウスは3日も太陽を昇らせずアルクメーネと過ごします、その時生まれたのが後の英雄ヘラクレスです。生まれたヘラクレスに、嫉妬深いゼウスの妻ヘラの乳を飲ませなければ不死身にすることができません、そこでゼウスはヘラを眠り薬で眠らせ、ヘラクレスに飲ませたと言いますが、夢うつつの中で気付いたヘラは手で払い除けました、この時乳首からほとばしり出た乳が天に昇り「天の川」に、地に落ちた乳が白いユリの花になったのです。


カンパニュラ(花言葉:誠実な恋)

カンパニュラは愛の女神アフロディーテの姿見と言われています。
女神アフロディーテの鏡は、映るものの美しさを増す力を持っている魔法の鏡です、ある日女神アフロディーテはその鏡を地上に置き忘れてしまいました。
その鏡を拾った羊飼いは、鏡に映る自分の姿の美しさに驚き見惚れていたのです。そんなある日女神アフロディーテの息子のエロスがその羊飼いの持っている鏡を奪い取るようにして天界に戻って行ったのです。
神の持ち物の鏡が置いてあったその野原には、「愛の女神アフロディーテの姿見」と呼ばれる花カンパニュラが一面に咲いたのです。


セージ(花言葉:素朴)

キズイセンの咲き誇るある池のほとりにセージというニンフが、花を愛でながら静かに暮らしていました。ある日狩りに来ていた人間の王が、慎ましやかで美しいニンフのセージに魅了されすぐに結婚を申し込みました。
王の激しい愛の告白にセージは戸惑いました、ニンフが人間を愛することは死を意味していたのです。
王の熱心な求愛にセージは、こう答えました「ここでの暮らしは、それなりに楽しいものでした、あなたは私の愛をもとめられました、だから私はあなたに命を差し上げます」と・・・・・・・
そして愛を受け入れられた王は喜びセージを両腕で強く抱きしめました、腕の中でセージは静かに死んでいったのです。
その後、この池の畔にはこれまで誰も知らなかった花が咲くようになり、人々はこの花をセージと呼ぶようになったのです。それ以来セージで花占いをすると未来の夫がわかると言われるようになりました。


ノコギリソウ(花言葉:恋の戦い・戦い)

いつ終わるとも知れない激しい戦いが繰り広げられたトロイ戦争、敵味方問わず名を讃えられたギリシャ方の名将アキレウスは、ある日の戦いで「今日は百人を討ち取る」と神に誓いました、激しい戦闘の末99人討ち取り、100人目に出逢った敵は装いからも戦いぶりからも敵方の有名な武将に違いないと思い、力の限り戦い100人目倒し勝利を収めたのです。
敵将の兜を取ったアキレウスは驚きました、それは色白で金髪の女性だったのです。彼女はアマゾン国の女王ペンテシレイアだったからでした、ぺンテシレイアは同盟国のトロイアのために女性ばかりの一軍を率いて参戦して勇敢に戦っていたのです。
アキレウスは、美しい勇敢なアマゾン国の女王ペンテシレイアを殺したことを悔やみ、彼女の亡骸を手厚く葬り、「アマゾン国の女王ペンテシレイアの魂に花を宿らせたまえ」と祈ったのです。
願いは叶えられ、彼女は花に変わりました。その花はアキレアと名付けられました、ノコギリソウの別名です。


ジギタリス(花言葉:誠意が無い)

ジギタリスは最高神ゼウスの妻ヘラのサイコロが花になったと言われています。
ある日へらは黄金の座に着いて日課のひとつである人間の礼拝を受けていました。山海の珍味や畑の作物がいつものように沢山供えられ香が焚かれていました。
その日は、香の煙がむせるほど激しくたまりかねたヘラは部屋に戻り、サイコロで遊んでいたのです、突然サイコロは転がって地上に落ちてしまいました。ヘラはゼウスを呼んで取って来るよう頼みましたが、暇さえあればサイコロ遊びをするヘラに少し怒りをおぼえていました、また神々の中には「女神ともあろう者が、サイコロ遊びとは」と陰口を言う者がいることも知っていました。
そこでゼウスは、地上に落ちたヘラのサイコロをジギタリスの花に変えてしまったのだと言います。


スミレ(花言葉:誠実)

フィリシアに羊飼いの婚約者を持つ美しい娘イアがいました、この娘に太陽神アポロンが恋をし彼女を追い求めました。婚約者を持つイアはアポロンの愛をを受け入れようとしません、怒ったアポロンがイアをスミレに変えてしまったのだと言います。スミレの花が可憐なのはイアの面影を残しているからだと言います。

また、イアは神であるアポロンの求愛を拒否すれば怒りのため復讐するに違いないと思い、婚約者への愛との板挟みにあったイアは、貞操の女神アルテミスに「私を人間以外の姿に変えてください」と祈ったのだと言います。
その祈りを聞き入れてくれた女神アルテミスが彼女をスミレの花に変えてくれたとも神話では伝えています。


ヒアシンス(花言葉:初恋・悲しい)

アポロンは、ヒュアキントスと言う少年を可愛がり、いつも二人は何をするにも一緒でした。
ある日、二人は鉄の輪投げをしていた時のことです、アポロンの投げた輪が地面で跳ね返りヒュアキントスの額にあたってしまったのです。
アポロンは倒れたヒュアキントスを抱き起こし流れる血を必死で止めようとしますが、とうとうヒュアキントスは息絶えてしまいました。
悲しみに包まれたアポロンは、死んだ少年に「おまえが死んだのは私のせいだ。私も一緒に死にたいが、私は神であるが故それもならない、おまえは私の記憶の中に生き続けるのだ。そしておまえは私の悲しみを刻んだ花に変わるのだ。」と言いました。
不思議なことに少年の流した血は花に変わっていったのです、アポロンはその花にAi.Ai(ギリシャ語で悲しいと言う意味)と書きました。春になるとヒアシンスという花になって、ヒュアキントスと言う少年は私達の記憶に蘇ってくるのです。


ヒナギク(花言葉:無意識・無邪気・平和・希望)

ある春の日、木の精ペリデスは恋人のエフェギュースと楽しく過ごしているときのことです、そこを通りかかった果樹の神(四季の神)ウェルトームヌスがペリデスを一目見るなり、彼女の美しさの虜になってしまいました。
ウェルトームヌスは「おまえを私のものにできるなら、命も惜しくない」とまで言いだし、あの手この手で言い寄りました。彼女は、エフェギュースを深く愛していましたからウェルトームヌスの愛に応えることはできません、しかし相手は神です身を守る手だてはありません。
そこでペリデスは貞操の女神アルテミスに助けを求め「私は、エフェギュースを愛しています、どうか私をお守り下さい」と祈りました。
女神アルテミスはペリデスの願いを聞きとどけ、ヒナギクに変えてしまったのだといいます。


ヒマワリ(花言葉:憧れ・熱愛・あなたを見つめる・輝き)

大洋神オケアノスの娘、水の精クリュティエは太陽神アポロンに恋をしました、しかしそれは叶わぬ片思いの恋でした。嘆き悲しむ長い一日は始まります、髪を振り乱し座り込んで泣いてばかりの毎日です。
恋する太陽神アポロンが日輪車で東の空に昇ってくるのをひたすら待ち、天の道を翔る太陽神アポロンを目で追いかける毎日です、太陽神アポロンが西の空に沈む頃には、また悲しみの涙が溢れるのです。食べ物と言ったら自分の流す涙と冷たい夜露だけの毎日を過ごしていました。
ある日とうとう、彼女の足は地面に根付き、顔を花に変わってしまったのです、こうして今でもヒマワリになった水の精クリュティエは太陽神アポロンを追い求めているのです。


マ ツ(花言葉:同情・慈悲・不老長寿)

女神レアは恋人を松に変えてしまいました。
ヘラ、ゼウス、ポセイドン、ハデス等の母である女神レアは羊飼い恋をしてしまいました。しかし羊飼いには恋人がいてレアには心を寄せてくれません、彼女は嫉妬のあまり羊飼いを松に変えてしまったのです。終止符を打ったつもりの恋も忘れることが出来ず、松に変わってしまった恋人の木の下で嘆き悲しむ日々を送っていたのです。
その悲しむ母の姿に同情したゼウスが、いつまでも変わらないようにと松を常緑樹にしたのだと言います。


ラ ン(オーキッド)(花言葉:熱情・激情)

山野の精に山羊の姿したサテュロスがいます、酒が好きで、いつもニンフを追いかけ遊び回っています。
そんな遊び好きのサテュロスとニンフの間に生まれたオルキスという若者がいました。
勝手気ままで情熱のおもむくまま生きている彼が、あるデュオニュッソスの祝祭の日、酒を飲み過ぎたオルキスが女司祭に襲いかかってしまいました、周りの者が慌てて取り押さえ彼の体をバラバラにしてしまったのです。
父のサテュロスは息子を元の体に戻してくださいと、神々に祈りましたが、司祭に襲いかかったのだからと聞き入れてもらえません、しかし神々は彼をオルキスの花に変えてやたのだといいます。
この花の根を食べると淫乱・粗暴になると言われています。